【「変」だ】 「INFORMATION」

 最初、市役所庁舎のエレベーターの中の各階の案内板に「INFORMATION」と書かれていたのに、鈴木議員がかみついた。
 この人は外国語やカタカナ言葉が嫌いなので、この「INFORMATION」も日本語で書くべきだというわけだ。
 市役所は、鈴木氏のこの質問が通告された段階で、ただちに「案内 INFORMATION」と書き換えたのだが、鈴木氏にとっては「INFORMATION」という英語表記そのものが気に入らないのだから、それで収まりがつくわけもなく、中国人も朝鮮人もフィリピン人もブラジル人もいるのになぜ英語だけなのかと突っ込んだ。
 市は、「外国人一般、どこの国の人でも大方は英語なら通じるだろうから」と答弁して、鈴木氏引き下がった。
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 しかし本当はその答弁自体がおかしいのであって、写真でわかるとおり、英語表記は「INFORMATION」だけで、各課名はすべて漢字表記である。
 ということは、日本語の読めない外国人の方は、「INFORMATION」を見てこれが「案内」表記であることはわかったとしても、各階の課名はおそらくは読めないから、この表示板は案内の役を果たせない。
 もしも外国人の多くの方に理解してもらおうとするならば、「INFORMATION」だけではなくて、各課名の英語表記も必要なはずだが、それはいっさいないから、結局この「INFORMATION」の英語表記は意味をなさないことになる。

 もっとも、日本社会においてはアルファベット表記はその意味よりも、ちょっとしゃれた装飾的な目的で使われることが多い。
 エレベーターに乗ってこれを見れば、各階ごとの課名が書いてあるのだからこれが案内表示板であることはすぐに理解できるのであって、「INFORMATION」の意味がわからないからといって、この表示は何だろうと考え込んでしまう日本人はおそらくはいない。
 それくらい、英語表記はいわば“風景”の一部として受け入れられているのであって、「案内」と書こうが「INFORMATION」と書こうが、あまり気にする人はいない、どっちでもいい、たいしたことではあるまい。

 5F 4Fという階数表記にしても、私はなぜ「階」が「F」なのか知らないが、それはもう階数を表す記号として定着してしまっているから、だれも疑問を抱かないし、鈴木氏も問題にもしなかった。

 また鈴木氏は、いわゆるカタカナ言葉についてもたびたび書き換えを求めて質問するのだが、外来語は外国語が日本語になったものであってすでに日本語である。
 だから通じる限りにおいて疑問もなく使われているし、これをかな漢字表記だけで表わそうとしたら、かえって意味が通じなくなってしまうことが多い。
 たとえば、一般質問の通告書を開いてみれだけでも、現実の政治の場面で各議員がどれだけカタカナ言葉を使っているかがわかる。
 システム メリット ディメリット ゆうゆうプラザ 心のケア ポール コーン ニーズ リーダー バックアップ グランドゴルフ チャイム ハザードマップ グラウンド ゲリラ豪雨 ネットワーク ランク付け 測線マーキング グリーンベルト スポーツ 液状化マップ バイパス センターライン マニュアル マスタープラン スペース トイレ ボランティア 等々等々
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by tomoni_k | 2011-06-15 17:00 | 「変」だ