理科大跡地への物流施設の建設が始まっています。
市では周辺環境を悪化させないために、「地区計画」を定めて規制をかける方針を明らかにしていましたが、結果的にはほぼ計画通りの物流センターの建設が容認されました。
マルチテナント型の物流施設「イーシャンレッドウッド 久喜ディストリビューションセンター」
敷地面積:8万1000㎡
建設規模:延床面積約15万5600㎡、建築面積3万9900㎡、4階建て、高さ31m
着工:2017年6月1日
竣工:2018年9月末(予定)
これまでの理科大敷地内のグラウンドのまわりの樹木の多くはすでに伐採されました。
調整池も狭くなっていますが、市では、多量降雨時の周辺の冠水を防止するために調整池を掘り下げて現在の1.6倍程度の容量を確保させたなどとしています。
完成すれば、タテヨコ200m、高さ31mの超巨大な箱形の施設がどーんとそびえることになります。
西側の老人ホーム偕楽荘、南側の久喜特別支援学校、東側に開設する予定の市の生涯学習センター・子育て支援センターの目の前に高さ31mの壁が200mも向こうまで延々と続いている光景、その圧迫感はどんなでしょうか。
進入路は、養護老人ホーム偕楽荘の南側に、車道幅員9m、延長100mの道路が新設されます。
すでに工事用道路として使われていますが、偕楽荘のすぐ南側に接して工事用トラックがひんぱんに出入りし、これまで静かでのどかだった景観も環境も一変してしまいました。
下の写真は工事現場入り口から見た老人ホーム偕楽荘(右)と偕楽荘の敷地に接した工事用道路です。
この道路がさらに拡幅されて進入路になります。
物流施設が完成すれば、ここを24時間365日、トラックが走ることになります。
市に交通量がどれくらいになるのかの予測や対策を問い合わせても、まだテナントが決まらないのでわからないと言うばかりで、真剣に環境を守る意志があるのかどうか疑問です。
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加須市に、同じレッドウッド加須ディストリビューションセンターという物流施設が、今年1月に完成しているので、見に行ってきました。【写真・下】 高さは4階建て約30mで久喜とほぼ同じですが、建築面積8000㎡、延べ床面積3万3000㎡です。 久喜と違うところはこちらは工業専用地域で、まわりには工場や倉庫が並んでいます。ボリュームとしては久喜の5分の1ですから、ということは、理科大跡地には、これの5倍の施設が建つことになります。